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ひぐらしのなく頃に 第一話〜鬼隠し編〜上 / 竜騎士07

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 今日は佐藤友哉か冲方 丁の事を書こうと思っていたけど、本屋でとんでもない本を見つけてしまった。ホントに困った本なのだ。それは小説版『ひぐらしの頃に 第一話〜鬼隠し編〜上 / 竜騎士07』。講談社BOXから何と7ヶ月連続刊行だそうだ。

 講談社BOXと言うと、大人向けのラノベレーベルだ。大好きな舞城王太郎君のこれまた大好きな「SPEED BOY」も何故かここから出ている。(完全に純文リーグな内容なのだが、講談社BOXから出たことで無視されている。傑作)西尾維新「化物語」も大人の読む愉しいラノベで、いわゆるラノベを読んで育った大人を取り込もうというコンセプトが垣間見られるレーベルだ。もちろんラノベだからイラスト満載だ。
 
そんな講談社BOXから出たこの「ひぐらしのなく頃に」だが、まずこの作家、「竜騎士07」っていうペンネームからして意味不明でしょう。怪しい。その上このおどろおどろしい表紙。その上セーラー服。ヤバいよね。「これぞ小説!」っていうラベルがまたヤバい。ところがである、この「ひぐらし〜」に実は僕ははまりまくっているのだ、困ったことに。

 実を言うとこの『ひぐらしワールド』を僕に最初に紹介してくれたのは9歳の娘のモニカだった。
 
「パパ、『ひぐらしのなく頃に』って知ってる?」と娘。
「全然知らないよ、何それ?」
「もの凄く怖いらしいよ。マンガとゲームがあるらしいよ。本屋さんのヴィデオとファミ通で見たよ。」
「ふぅ〜ん」


 はっきり言って子供向けのホラーものかなにかだと思ってた。ところが実際に娘と本屋でヴィデオを見て驚いた!怖い!ホントにヤバい!
 主人公の男の子と表紙のセーラー服の女の子が学校の帰り道、ひぐらしのなく頃、ラブラブ(風に見えた)で話をしていると、突然女の子が豹変して「嘘だ!」って怒鳴る。すると後ろの大きな木からたくさんの鳥が飛び立つ。次の瞬間、普通に戻る彼女。「なんだこれ!」

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 早速マンガの一巻を買って読み出した。今だから言うけど、とにかく読みにくい。いわゆるギャルゲー風というか、萌えというか、この手のマンガに慣れていないのかもしれないけど、何度投げ出そうと思ったか。キャラクターデザインも好きじゃなかったし、表紙の子(レナ)の服のヘンテコなデザインにも疑問符。その上昭和58年が舞台なのに、ノリは妙に今風。

 ところが例のシーンまで来て「ギャ〜!!」鳥肌だったのだ。アニメより何十倍も怖い。もうその後はドップリだ。謎だらけの展開。「オヤシロさま」「雛見沢村連続怪死事件」「白衣を着た謎の集団」「一歩多い足音」「注射器」色々な言葉が飛び交う。解答は書かれていない。謎が謎を呼ぶのだ。プラス、滅茶苦茶悪い読後感。ホントに最悪だ。

仕方なく「綿流し編」に突入。別の視点から書くというパターンか、解答が示されると普通は思うじゃない。それがまったく違うのだ。話の始まりは同じように萌えだけど、同時間軸の別の話、いわゆるパラレルワールドになっていたのだ。これがまたヤバい。

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 とにかくホラー度アップ、暴力度、残虐度も共に大幅アップ。とにかく怖い。ちなみにアニメ版はその怖さが大幅アップ。絶対にヤバい。スタートからして、恐怖で「ゾー」とする。!よくこれを放送したと思うのだ。

 このまま各編を紹介するつもりはないけど、現状マンガ版は「鬼隠し編」「綿流し編」「祟殺し編」「暇潰し編」、解答編として「罪滅し編」「目明し編」が連載中。外伝として「鬼曝し編」「宵越し編」「現壊し編(未読)」。アニメ版は「鬼隠し」〜「罪滅し」までの6編と最近始まった新シリーズで新たに「厄醒し編」が始まっている。紹介が逆になったけどオリジナルは同人ゲーム。PS2でも「ひぐらしのなく頃に〜祭」が出ている(←モニカが言っていた作品)。

 全ての編が大きな流れに複雑に絡み合っているので、パラレルワールドな答えも全部を総合して何が起こったのか自分で考えなければならない。ちょっとSFチックな終わり方もあり、ハリウッド映画のような展開もある。推理も想像力も必要だ。それがちょうど良い緩さで愉しい。

 さて、長い長い説明だったけど、今日出たのが問題の小説版だ。はっきり言おう。好きじゃない。

 まず、「…」がとにかく多い。主人公の一人称意識の中で「…」が出てくるだけじゃなくて、会話の中にも「…」が出てくる。あまりに曖昧な感じが付きまとうのだ。その上、マンガやアニメを先に読んでしまっているからかもしれないけど、場面展開が遅い。描写に無駄が多いのだ。

 そして何よりも恐怖が後退している。例の「嘘だ!」のシーンも残念ながらちっとも怖くない。切迫感も全くない。オリジナルのゲームをやっていないから何とも言えないのだけど、表現一つ一つがイマイチなのだ。だからオリジナルのアイディアの持つ恐怖が、血の香が、立ち昇ってこないのだ。惜しい。いかに良い素材があっても料理するコックの技術とセンスが無ければ不味いものが出来ちゃう。もちろん、下巻も読まなければわからないけど。残念だなぁ。

 でもまだこの「ひぐらしワールド」は拡大していく。どこまで拡がるのだろうか。(ひぐらしのなく頃に 語咄し編—スクウェア・エニックス小説大賞アンソロジーなんて、ファンによるオリジナル小説競作集。作家やファンが勝手に作り出した小説世界はなかなか愉しい)まだまだこの世界に浸りたいし、恐怖におののきたい。

 あぁ忘れていた。もちろんモニカには「絶対に読んじゃ駄目!」って禁止しました。
by kadocks | 2007-08-02 03:36 | Book


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